命の形跡

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先日、名古屋市科学館で開催されていた、モンゴルの大恐竜展に行ってきました。

ゴビ砂漠の化石の魅力の1つは保存状態の良さで、恐竜が死んだ時の様子を残したままのものが他に比べて多いと思います。
例えば、プロトケラトプスとヴェロキラプトルが格闘している姿のままの化石や、たくさんの赤ちゃんがひしめき合うように発見された巣の跡、抱卵したままの姿のオビラプトル。
これらのケースは突然の激しい砂嵐に一瞬にして生き埋めになってしまったのかもしれません。
あと、孵化する前の卵の中の赤ちゃんの化石、卵を産むために土を掘った時の爪の跡、消化途中で胃の中に残った翼竜の骨。
どれも生命感に満ち溢れ、その時の情景がいっぱい浮かんできます。

恐竜に愛情や友情、母性なんてなくてこれらはみんな、ただただDNAの指令に従い、子を産み、育て、子を守り戦い、命を繋げるためだけの行動ですが、こういう命の形跡を目の当たりにすると、何か認識しきれない想いを持っているようにも感じ、彼らがより一層愛おしくなります。
私も、彼らと同じ惑星に生まれてこられたことに、心から感謝したい気持ちです。


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